クライアントから素敵なお言葉を頂いて感悦した。
ロウリュー式の薪ストーブのサウナと
ジャグジーがあるミニマルな休憩小屋。
味わいを深め愛着を増す建築。
僕たちは本能的に自然の生命力を感じ取り、
本物に出会った感動が記憶に残る。
生命は生命からしか生まれないという
自然の摂理は、進化論の真髄でもある。
限りなく変化する。
屋根の形状そのままの天井は、
家の象徴であり威厳である。
すでにある材料を上手く使いこなし、
違う風景に仕立てていくと
そこから新鮮な表現が生まれてくる。
職人、素材への愛という緯糸で
様々な模様を出す。
経糸と緯糸はどちらが欠けても
布は織り上がらない。
昆虫や人体と同じく、
必要な部分だけが集まって、
全体を生き生きと形作っている。
単純化の過程でもある。
海を見渡す敷地は地山そのもので、
掘削が困難なほどの岩盤である。
そのかけがえのない自然の土台に、
断熱で包んだ基礎の耐圧盤を置き、
その中に床暖房を布設した。

室内環境の快適さが不可欠だ。
陽と風と雨が創り出した
床のほっこり感は、
今も僕の足の裏が覚えている。
岩盤浴の建築は自然の優しさを享受し、
時に自然の厳しさを英知でいなす。
僕の建築の集大成となった。
上空ではいつもトンビがピーヒョローと
鳴いて旋回していた。
人は古来、鳥との繋がりから
新たな土地を見つけ、
花鳥風月の世界へと誘われた。
どんな状況になっても人を慰め、
明日の希望を持たせてくれる
仏の微笑に似た建築でありたい。
司建築工房
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大地の樹木 本物の素材 火のある生活