2015年11月28日

暖炉の設計

師走を目前にして、
暖炉の火が有難い季節になってきた。

1448703790.jpgストックしてあった建築廃材が
いよいよ出番だ。
木は無駄なところがない。

木は建築の一部となって人を癒し続け、
使われなかった木は火となって

人を優しく暖めて、大地に還っていく。

焚きものの準備自体が楽しい。
火を熾すのももちろん。

建物の内部で本物の火が赤々と揺らめくのを見るのは
なんとも心地よいものだ。

生命あるものでないと人は癒されない。
自然は美しくて正しい。。。

今暖炉のある物件を設計しているんだけど、

暖房装置、燃焼装置としての炉や煙突の構造、
計算に基づいた比例に始まり、通風経路、断熱、
様々な考え、配慮の集積は、難しいけど面白い。

先月は暖炉のあるF・L・ライトの住宅を
いくつか見てきたばかりだけど、

僕も人の身体と心を暖める
暖炉の良さを味わえる建築を創っていけたらと思う。


司建築工房

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2015年11月15日

袴の生地

霜月も半ば。
年末年始の準備が頭をよぎる時節になってきた。

私ごとだけど、新年に間に合うように新たに袴を誂えたいと
紫がかった焦げ茶色のイメージを思い描いてきた。

3年前に誂えたお召しは、角界の力士用の白生地に
京都の引染職人に染めてもらったもので、

少し灰赤がかった淡茶色、白橡(しろつるばみ)色で、
草木染を重ねた味わい深い優しい色だ。

1447661809.jpgその着物に合わせる袴生地ができた。

草木染めで媚(こび)色に近いんだけど、
赤系と青系を併せ持つ褐色を作り出すには
色を重ねるしかない。

単色のようで見る方向、光の具合で
様々な色合いを内包する深い味わいは、

手間を掛けて色を重ねることでしか表現できないもので、
年末のお仕立て上がりが楽しみだ。

これを機会に普段箪笥にしまわれっぱなしの着物たちを
一斉クリーニングに出した。

羽織は江戸小紋のひとつ、角通しで
楊梅(やまもも)と蘇芳(すおう)で重ね染めした
江戸茶の粋な色だ。

細かい模様を型染めしたもので、遠目には無地に見える。
ちりめんだけど、ふわっとした生地感も好きなのだ。

これから出来上がる袴とお召しにも合うかと。。。

今まで一番着てきた夏着物と夏袴が愛おしかった。。。
4年前の12周年のお茶会のために誂えたものだ。

1447661829.jpg夏着物は羽州の綿紬で
生地感と色合いが気に入っている。

深川鼠、、薄い浅葱色に鼠色がかった明るい色で、
吉原よりも地味な衣裳と薄化粧で、

藝は売っても色は売らない
深川の粋な心意気に通じる色目に一目惚れした。

夏袴は米沢の紋紗で、
下染めを紅花で染めているので、

濃い藍色の中にも
灰色や褐色が入り混じった深い色。

実に魅力的な透かし紋生地で、
動くと光の具合で変化して見ていて飽きない。

あれ以来夏の袴は着ていないのでもったいない。

僕の着物の生地はほとんど東北の職人さんのものなんだけど、
誠実でいい仕事をされる。


司建築工房

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posted by Koji at 21:49 | TrackBack(0) | 私ごと