2020年05月20日

casa effe のレスタウロ 1

季節は立夏も過ぎ、陽気が天地に満ちる小満だ。

日々の愛犬との散歩がてら、
花の移り変わりと鳥の声に癒されながら、
草木の生育の早さを実感する。

5月20日はWorld Bee Dayでもある。

桜と菜の花が咲き始めた頃から
ミツバチも活動を始め、

ミツバチは世界の食料の9割を占める100種類の作物種の
7割の受粉に役立っていると云われる。

僕ら人間はミツバチなどの花粉媒介者のおかげで
食料を得ているのだけれど、

経済活動や開発による気候変動によって、
2007年頃から世界中のミツバチが激減しているのだ。

今世の中は新型コロナウィルスの感染拡大で、
経済活動の停滞を余儀なくされているけれど、

移動の制限が、温室効果ガスや大気汚染物質の排出量を減少させ、
化石燃料の使用削減になり、自浄作用のように
地球を一時休めているように思える。

こうでもしないと、人類はかけがえのない地球を失いかねない。

自粛という自宅で過ごす日常の中で、
何が本当に大切なものなのか、
生き方を再確認するチャンスでもある。

さて、以前のお施主様から中古住宅購入を検討している
同僚の相談に乗ってほしいとお声を掛けて頂いたのが昨年の10月。

tucasa_casa effe_4485_R.JPG鉄筋コンクリート造2階建で、
外壁にクラックがなく、

外部のメンテナンスと内部に手を入れれば、
資産としては一定の価値があると思われた。

中古住宅はしばらく放置されていて、
掃除から始めた。

床も窓ガラスも雑巾が真っ黒になり、
掃除を終えたところから
養生をするのだけれど、丸5日を要した。

tucasa_casa effe_4512_R.JPG解体工事を通じて、鉄筋コンクリート造は
想像以上に頑丈に造られていた。

新たな空間の電気配線は、
既存の配線経路を結線部分から読み解き、

エアコン電源等は分電盤まで
配線を通さねばならないのだけれど、

一つも露出することなく、納めることができた。

tucasa_casa effe_4612_R.JPG今大工さんと毎日現場で
楽しい時間を過ごしている。

カンナやノミの研ぎをはじめ
道具の数々を万全な準備を整えて
現場入りしてくれた。

tucasa_casa effe_4765_R.JPG僕の仕事は、下地や材料の詳細図や
原寸大のモックアップを製作して、
大工さんが迷う時間を減らすこと。

建築はすべて
一本の基準線から出来ている。

特に床の水平は大事で、不陸のあるレスタウロは、
レーザーで基準線を墨付けることが肝心だ。
左右のレーザーが墨付けにピッタリ合うこと。

鉛筆の幅だけでも違ってくる。

tucasa_casa effe_4806_R.JPG原寸図を描いて、間竿を作ると、
スケールのような読み間違えがない。

仕上げを想定した下地と
取付の段取りを考え、

モノを当てがって写し、加工し組立てていく。

モノに合った様々な道具を駆使し、
作業台、敷物も変わる。

tucasa_casa effe_4845_R.JPG部材同士をピタッと納めるこだわり。
カンナの一振りが多いだけで
微妙に空いてくる緊張感。

何度も部材をあてがい、
指先の感覚を研ぎ澄ます。

神は細部に宿るというけれど、
面取りでさえ気を遣って
作ってくれているのが有難い。

誠実な心意気は、中古住宅を全く別物に変え、
形作られたモノに宿った精神性を実感する毎日だ。

ディズレーリの言葉が心に響く。
誠実にまされる知恵なし。

つづく。


司建築工房

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posted by Koji at 21:54 | TrackBack(0) | 現場