2017年10月01日

チョイ住み in Rome 1

イタリア人には、夕方になると散歩に出て、
自分の街歩きを楽しみ、知り合いとの会話に花を咲かせる、
そんな日常の中に楽しみを見つける人生観がある。

人生を楽しむ単位は、まず夫婦、家族。
次に友達、近所や街の住人だ。

だからこそ自分たちの暮らす街を大切にし、
魅力ある街の暮らしをみんなで守ろうとする。

それは自分の家だけ魅力的にしても実現しないという
自治都市共同体の精神、コムーネを重んずる。

tucasa_rome_ 035_R.JPGそんなイタリアのまちづくりという視点で
現地を訪れたいと思い続けてきたけれど、
ようやくその機会に恵まれた。

火山の噴火で埋もれた
ローマ時代の都市ポンペイの発掘により

紀元前の街に市役所や劇場、
2万人収容の円形闘技場などが見つかり、
道路は石で舗装され、各住居には水道が引かれていた。

tucasa_rome_ 3156_R.JPG古代ローマ人の生活を快適にする叡智と
インフラ建設を可能にする高度な技術。

パンテオンやコロッセオのように
コンピューターや重機のない時代に、

現代でさえ困難な大規模建造物が
2000年前のまま建っている現実を
目の当たりにすると

過去の先人たちへの尊敬の念が自ずと湧き上がる。

tucasa_rome_ 099_R.JPGパンテオンやアッピア街道など、
有力者が私財を投じて建設された例も
少なくない。

この大規模建造物を可能にした秘訣は
ローマンコンクリートだ。

コンクリートを多用した文明はローマしかない。

パンテオンの基礎構造や壁の厚みの計算、
高さによって材質を使い分けたり、

ドームは厚みや建築的工夫によって
円形の天窓を実現していることなど

古代ローマの人知、学問の高さ、
高度な技術は驚くべきことだ。

tucasa_rome_ 058_R.JPG僕はこのパンテオンが一番好きなんだけど、
建物自体が巨大な日時計になっていて、

4月7日頃と9月2日頃の年2回、
太陽の神アポロンと天空の神ユピテル

を祀る壁龕(へきがん)のアーチに
天窓からの円形の光が重なるのだ。

天文学や暦を自在に操る建築。

古代ローマ時代にヴィトルヴィウスによって書かれた「建築書」に
建築家は、幾何学に精通し、音楽を理解し、
星学あるいは天空理論の知識を持つこと、とある。

「ローマを知るには一生では足りない」

つづく。

司建築工房

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 大地の樹木 本物の素材 火のある生活




posted by Koji at 20:45 | TrackBack(0) | 建築ツアー
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