2017年10月01日

チョイ住み in Rome 5

19世紀にイタリアが統一し、ローマが首都になり、
二つの大戦を終えた70年代。

古いものを壊さず、残しさえすれば、
それが観光資源となり、文化価値となり、経済価値となることに
イタリアの自治都市国家の人々は気づいた。

価値があるのは、便利さや効率性ではなくて、
歴史の重層性を現代に活かすことで、
彼らは全部壊して一から作り直すことを止めた。

tucasa_rome_ 089_R.JPG景観規制は、建物だけでなく、
看板、広告物、店舗デザインにまで及ぶ。

建物の外観を維持するだけでなく、
むしろ標識や広告物に調和を与える
デザイン手法が、

ローマの都市景観を形成している。

建物の外壁は限られた素材で統一感があって、
何より標識や看板の素材や材質まで建物と調和している。

内部は歴史の記憶や豊かさを生かしつつ、
現代のニーズに合わせた空間づくりがなされて、
近代の新築した建物には出せない魅力に溢れていた。

ジェントリフィケーションが起き、
歴史的市街地にはかなりの高額所得者しか住んでないという
格差社会も垣間見えたりするけれど、

tucasa_rome_ 142_R.JPG先人たちが築いた玄武岩の石畳にしても、
現在の市民の方々の街の美観を
保存したいという尊い意思によって、

我々はかけがえのない文化遺産を
享受させてもらえる。

コロッセオはローマの貴重な遺産であるという市民の声が高まり、
19年間に渡って大規模な修復工事が行われたんだけど、
その費用は民間の銀行が負担している。

tucasa_rome_ 206_R.JPGその他数々の文化遺産や美術品の修復費用は、
実は民間企業の寄付金で賄われている。

利益の半分は地元に戻すという企業倫理が、
イタリア文化の奥深さかもしれない。

ある夜の歩き疲れて、たまたま入った
壁がワインで埋め尽くされた
クチーナはいい思い出だ。

店長含め3人の男性給仕の
ゴッドファーザーの世界を彷彿とさせる出で立ちと

プロフェッショナルな身のこなしは、
まるでオペラの舞台のようだった。

お薦めのトスカーナのTボーンステーキを頬張ったら
旨い!目がランランとしてエネルギーが湧いてきた。

tucasa_rome_ 3304_R.JPG店長からのおごりですという
アマーロの美味しさは、絶品のティラミスと

心温まるメッセージのカプチーノの
想い出とともに、今でも舌が覚えている。

街を見下ろす丘から
ローマの街並みを眺める。。。

ローマは歴史の物語が沢山詰まった宝箱だった。


司建築工房

♪・・・・・・・・・・・・・・・・・・♪
 大地の樹木 本物の素材 火のある生活

posted by Koji at 22:36 | TrackBack(0) | 建築ツアー
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/181205295

この記事へのトラックバック