2017年10月15日

チョイ住み in Venezia 5

tucasa_venezia_ 1790_R.JPGある日、幾つかの小運河が交わる橋の上から
飽きることのない景色をながめていたら、

ゴンドラがやってきて、男性のバンドネオンに、
女性歌手の歌を聴けて、
特別な気持ちになったりする。

様々な方向の外壁面と水面が
反響効果を増すのだろう。

街で聞くおじさんの会話さえオペラのようだ。
まさに街自体が劇場のようです。

tucasa_venezia_ 2423_R.JPG夕暮れのひと時は
ひときわロマンティックなんだけれど、

たまにはマオカラーのカラヤンスーツを着て、
フェニーチェ劇場へ。

ヴェルディの「ラ・トラヴィアータ」。
このフェニーチェ劇場で初演された演目だ。

tucasa_venezia_ 1884_R.JPGかつての貴族たちが埋めた
ボックス席からの観劇は貴重な体験でした。

観客も装飾もすべてが芸術の一部であり、
劇場の箱も音楽の一部で、
いかに場というものが大事かを痛感しました。

ベルリオーズは、オペラは総合芸術だと言った。

日本にはこういったオペラ専用の劇場がないことを残念に思う。

その点歌舞伎は専用の劇場があるから
地方(じかた)さん、舞台芸術含めて、日本の総合芸術だ。

そしてお茶事こそ日本の総合芸術です。

ある夜、教会でヴィヴァルディの「四季」を聴く機会に恵まれました。
ヴィヴァルディが育った街で聴くことは感慨も一入だ。

イタリア人による質の高い演奏を間近で聴けて、
教会に響く生の音は最高でした。

古楽器の弓で弾いてましたが、
バロックは教会で聴くように作られていると感じました。

その土地特有の街の空気感から様々な芸術が生まれる。

ヴィヴェルディの「霊感の調和」などは海のヴェネツィアの
自然の呼吸、街並みのリズムや華麗な輝きを感じる。

「四季」は海のヴェネツィアではなくて
本土の陸地で繰り広げられる四季の表現なのではないだろうか。

海の都に暮らすからこそ、
本土にある大自然というものに対する憧れを
表現したのではと勝手に推測してみる。

tucasa_venezia_ 2729_R.JPGこの街では演奏会に船で出掛け、船で帰る。

夜の大運河沿いの建物の部屋には
明かりが灯っていて、
優雅な雰囲気を伝えてくれる。

この街で生まれ育った建築家スカルパの
この街でのレスタウロを肌で空間体験できたことは、
かけがえのない学びになったのでした。

つづく。

司建築工房

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 大地の樹木 本物の素材 火のある生活
posted by Koji at 22:32 | TrackBack(0) | 建築ツアー
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