2018年07月06日

チョイ住み in paris 4

パリに来たら、オペラやバレエ好きでなくとも
オペラ座は一度は訪れてみたい場所だろう。

ギリシャ・ローマの古典建築の文法を使った
威厳にエレガントな要素を加えた非日常空間で、パリの宝箱だ。

カラヤン風マオカラースーツと足元までドレスアップして
パリの街を歩くのはまた違った気分だったけれど、

オペラ座の内部に足を踏み入れたら、、、

劇的な階段のある吹抜け空間は、
人々を様々な角度から眺める場所へ誘惑し、
照明の灯りに照らされた石の色調は品があって居心地がいい。

赤いベルベットと金の彫刻で飾られたボックス席の
一番前の席でバレエの鑑賞を楽しんだのだけれど、

ボックス席のお部屋に入るドアには、ノブがついておらず、
係の男性が持つノブを差し込んでドアを開けて下さるのでした。

tucasa_paris_1949_R.JPG丸い天井のシャガールの色彩が
華を添えていた。

オーケストラピットの先の舞台の奥行は、
1階席と同じくらいあるのではと思うほど深く、

演目の演出が笑って楽しめるもので、
この日の観客の反応もすごく良くて、
ここでしか味わえない気分を体験できた。

舞台が跳ねた後、この別世界から去るのを惜しみながら
帰る観客たちを眺めていると、
中学生や高校生だろうと思われる子達も見えて、

ある女の子がバレリーナに成り切って、
振り付けをしながら帰る純粋な姿が印象的だった。

夜10時を過ぎて外の通りに出てみると、
まだ明るくて、夜が長いパリなのでした。

パリに暮らすほとんどの方が集合住宅だから
身近に立ち寄れる緑のある公園は、かけがえのない場所だろう。
パリにはそんな場所が幾つもある。

tucasa_paris_1461_R.JPGリュクサンブル公園は、花々の植え込みや
マロニエの樹々が木陰を作って、
夏には避暑地にもなる。

木陰のベンチから
陽の当たるあたる光景を眺める。

本を読む人、イヤホンを耳に当てて音楽を聴いている人
水着風の出で立ちで日光浴する人、

ここは広いから、自分だけのテリトリーを作って、
皆プライベートルームのようだ。

厳しい長い冬を経て待ち望んだ、
光に満ちた束の間の夏を満喫したい人々にとっては、

陽だまりに腰掛けを据えて、
顔を太陽に向けて目を閉じている。

8月半ばを過ぎるとマロニエの葉が黄色付いて、
9月の声を聞くと冬を肌で感じ、

再び訪れる薄暗い冬の厳しさへの備えが、
バカンスの真髄だろう。

パリにカフェができたのは18世紀からで、
それまでは王侯、貴族が文化や情報の場として
社交界を持っていたけれど、

文化が大衆化し、市民がカフェで
芸術や思想、哲学を語れるようになった。

以前は画家も王侯や貴族からの注文だけで描いていたのが、
アトリエを持って市民の注文にも応ずる時代になる。

大革命は18世紀の終わりだった。

リュクサンブール公園の外にあるカフェは、
僕のお気に入りの場所になった。

日本と違って公衆トイレがなかなか見当たらないから
休憩ポイントでもあるけれど、

ここは街路のテーブルごしに車の行き交う、
向かいの建物を見るのではなくて、
リュクサンブール公園の樹々を眺める。

日本だと車の排気ガスが気になるけれど、
ここではただ気持ちがいい。

もっとも蚊にも刺されない。
湿気が少ないからなのか、

人口密度が低くて手つかずの自然がたっぷりあるから
人間の居場所に来る必要がないからなのか。

あっという間に地元の馴染み客でテーブルを囲まれた。

tucasa_paris_1349_R.JPGセーヌ河沿いには古本屋が軒を連ねて、
パリ市内だけで
30を越す橋が架けられている。

この街で季節を超えたら、
「ミラボー橋」や「枯葉」のような
詩情溢れる表現が浮かんでくるだろうか。

パリからは日本の国内旅行の感覚で
ヨーロッパ各地へ出掛けられる。

北イタリア、ヴェネト地方のスカルパ詣でと
プロヴァンスのロマネスク修道院への巡礼の旅に出掛けたのでした。


司建築工房

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 大地の樹木 本物の素材 火のある生活


posted by Koji at 21:11 | TrackBack(0) | 建築ツアー
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