2019年09月02日

casa anima HP UP

先日完成したばかりの建築を
色んな方向から味わってみた。

既存を残しながらの改築というものは、
カオスに形態と規範を与えて、
秩序ある宇宙を作り上げることである。

tucasa_casa anima_3272_R.JPG時間の連続性を表す真壁柱と共存する、
今回新たに生み出された、
立体感のある柱の初々しさを見て、

かの大和朝廷以来、
二十年毎に式年遷宮が行われる
伊勢神宮のことが思い出された。

そこでは、歴史の古さが尊いのではなく、
不変の新しさこそが重要で、

縄文時代からの竪穴住居の掘立柱や
弥生時代からの高床住居の棟木柱、
古墳時代の反りのない垂木など、

自然の中に作り出された原初的空間としての
永遠の新しさが保たれた聖域だ。

古代の自然崇拝、樹木信仰を基盤として
大地に根差した心御柱は、永遠の生命の木でもある。

tucasa_casa anima_3285_R.JPG今回完成したこの建築も
大地からエネルギーを得て、

地上に幹と枝を伸ばし、
日々の暮らしを護る
生命の木に見えなくもない。

ダーウィンは、生物の進化を
生命の樹と呼んだけれど、

一つの共通先祖から多様な進化を遂げたように
この建築も無限の形態を生じる可能性を秘めている。

生物の進化は常に、先祖の持っていた性質を
改変させながら進む、不完全な適応だった。

僕はチェロを弾くんだけれど、弦楽器には
弦の振動を裏板へ響かせる魂柱が立っていて、
それが音に命を吹き込む。

弦楽器の生みの親イタリアでは、
animaと云うらしい。

アニマル、アニメーションの語源でもある。

今回の建築は、casa anima にした。

僕に仕事の機会を与えて下さったお施主様、
ご家族様に感謝を込めて。

司建築工房

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 大地の樹木 本物の素材 火のある生活

posted by Koji at 12:18 | TrackBack(0) | 日々の仕事
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