2020年07月15日

casa effe のレスタウロ 3

雨続きの日々、今朝
久々の陽射しに身体が喜んだ気がする。

蝉たちも梅雨明けが待ちきれないようだ。

casa effe の現場では、
仕上げ工程、養生はがし、掃除と
1か月間切れ目なく没頭した。

毎回必ず初めてやる面白さを味わうけれど、
半年前に思考して想像した通りのモノが今、
職人の技術によって形になった。

tucasa_casa effe_6737_R.JPGただ床の装飾だけは、
基本の考えと材料寸法を基に

即興演奏のごとく、
その場でラインを決定して、
職人と共に生成された。

ここでも大工工事と同様、
間竿と基準線となる墨出しが肝となる。

僕はチェロを弾くんだけれど、
音程は、ある音から次の音への距離を
自分の身体に染み込ませることによって作られる。

tucasa_casa effe_3451s_R.JPG1ミリズレるだけで、
真の響きは生まれない。

音程がピタッと合った時、
楽器全体が共鳴する。

この時、元の音の音程が正確であることが前提だ。

これは捨て切りから始める大工仕事でも
床の装飾でも同じだった。

この1ミリをどう考えるかによって音楽が決まるように、
1ミリを合わせようとする執念は、建築も同じだ。

ピタッと合った時、建築は共鳴する。

tucasa_casa effe_3468s_R.JPG今回の casa effe は、
弦楽器のF字孔のことである。

共鳴した音が
このF字孔から解き放たれる。

先人達が最終的に
effe の形にしたことは興味深い。

僕の仕事は、手間は掛かっても
出来た時の感動があるし、材料のチョイスも参考になる。
そう職人が云ってくれた。

すべてを壊して作れば費用も掛かる。
元の部分を残しながら新たなデザインに取り込めないか。

tucasa_casa effe_3481s_R.JPG既存の巾木と方立、鴨居のライン、
既存の長押と新たな幕板のラインを
デザインに取り入れた。

お施主さんの好きな色をベースに、僕の中では、
シ・ミ・ラにb(フラット)が付いた音色にした。

後で、俵屋宗達の
風神雷神図屏風の色遣いだとふと気づく。

今は、お施主さんの琴線に触れることを願って。。。



司建築工房

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 大地の樹木 本物の素材 火のある生活

posted by Koji at 12:50 | TrackBack(0) | 現場
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