2015年07月15日

司建築工房15周年

独立する前、20代になった僕が吉田五十八の建築を見て、
建築を仕事にしてみたいと思ったことは、いつかのブログで書いた。

研究すべきは、ヨーロッパ様式の輸入じゃなくて、
日本の伝統の中にあると信じて、

京都の庭師の親方や地元の職人から
色んな教えを授けて頂いた。

寺院建築や庭園を見て廻って、
自然との融合や連続性、強弱やリズム、奥行。

日本各地の民家を見て廻って、
風土に合った材料や工法、意匠。

日本画や浮世絵のコンポジション。
非対称のバランス感覚と間。

30代になって独立した僕は、
失敗は許されない責任感と喜んで頂けた安堵の連続だった。

ある建築家が、建築家としての資質を

「日常茶飯事を惰性から祝祭に変えられる才能」
「清貧に耐えられるしなやかな精神」

「出たとこ勝負に強いタイプ」
「少々のことでへこたれない楽天家」

と記されているのを拝読して、
「無知の知」に匹敵する含蓄のある言葉に
妙に納得する自分がいたけれど、

資質はともかくも、何とか続いていることは、
多くの方々のお陰様と感謝するのみだ。

茶道を始めて、茶室の精神である生命感と清潔感を
僕の建築でも大事にしていこうと思っている。

そこでは静寂が何よりの贅沢なのだ。

メディアの写真写りを目的とした建築じゃなくて、
健全で充分な性能と機能性、
そしてデザインが両立した愛着を増す建築を

僕に任せて下さったクライアントの為に
これからも丁寧に作り続けていきたい。

建築の質を確保して、適正な保証をするための
設計施工というスタイルで。

クライアントの財産や健康の為に
計算されたものこそ意味があり、
価値があるのだ。


司建築工房

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 大地の樹木 本物の素材 火のある生活
posted by Koji at 20:35 | TrackBack(0) | 日々の仕事
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