2015年10月14日

ニューヨークの美術館巡り

フランク・ロイド・ライト設計のグッケンハイム美術館。

1445271838.jpgなんと曲線のエレガントなこと。
人の心を高揚させる建築だ。

スパイラルを歩きながら
特別展のアルベルト・ブッリの

素材感のある抽象作品を眺めて、
頂上まで登って行った。

観る方向によって変化する造形は
建築自体がアートだった。

メトロポリタン美術館。

1445272119.jpgロンドンの大英博物館、
サンクトペテルブルクのエルミタージュ、

パリのルーブルと並ぶ
ニューヨークの文化遺産だ。

ギャラリーの数は世界最多を誇る。

自分の好きなセクションめがけて、
ヨーロッパ絵画を主に楽しんだ。

芸術空間を楽しむ室内空間のみならず、
街を楽しく美しいものにする外部空間が
都市に活気と憩いを与える効果をあげる。

上の二つはセントラルパーク沿いにあって、
容積率が1500%のマンハッタンにあって、

潔いほど気持ちの良い広大な緑が広がって
都会のオアシスになっている。

都市計画として賢明だったと感心する。

NYには街中に広場や小さな公園があって、
5番街沿いにあるロックフェラーセンターは
敷地の一部がサンクンガーデンになっていて、

屋外でありながらビルの壁で囲まれた室内のような
質の良い閉鎖空間になっているし、

ワシントンスクエアーのように周辺の道路と一体化した
オープンな憩いの場もある。

ヴェストポケットパークという言葉はNYで始まったんだけど、
パレイパークという滝の壁がある小さな公園にも偶然出会った。

都心のコンビニのように街路から身近に立ち寄れる
憩いの公園の存在がどれほど街を魅力的にすることか。

NY市民の外部空間への意識の高さがうかがえる。

ヨーロッパでのルネサンス期以降の外部空間の手法を
思いがけずここNYでもたくさん発見したのでした。

セントラルパークに限らず、マンハッタンを歩くと
犬を散歩する人とよくすれ違ったけれど、

実に躾けがされていて、主人の前を歩かないし、
すれ違う通行人に寄っていくことも吠えることもない。

マンハッタンは様々な人種と出会い、
世界のあらゆるメーカーの車が走る刺激的な街だった。
ちなみに軽自動車は走っていない。

そして銀行でお金を引き出すのは
ドライブスルーだ。

ハドソンリバー沿いの丘の上に建つクロイスター美術館。

1445276247.jpgフランスの12世紀から15世紀の
荒廃した修道院跡の彫刻や建築廃材を買い集めた
アメリカ人彫刻家のコレクションを

ロックフェラー2世が購入し、
自身のコレクションと共に
メトロポリタン美術館に寄贈した。

中世のものがないアメリカに古いものを持ってきて、
公共のために私財を投じるアメリカ富豪の
文化的芸術的価値観は賞賛に値する。

5つのクロイスター(回廊)の何とも言えない安らぎや
ステンドグラスの光と素敵な造形の窓のふるまいは
うっとりしてしまう。

ドアの彫刻や丁番や取手、階段の手すり、
機械工具のないひとつひとつ職人の手による温かみは、
機械化された現代社会に生きる僕らを幸せな気分にしてくれる。

そういえば、ニューヨークの5番街はパレードで混雑していた。
コロンバスデイだ。
イタリア系の人たち、ゴッドファーザーの世界。

イタリア人であるコロンブスが
アメリカ大陸を発見したことを祝い、
祝日になっている。

しかし、略奪と殺戮の歴史を学校でも学ぶためか、
リベラルなニューヨーカーでさえ、
侵略者を祝うことに反対の意見を持つ人は多い。

先住民の日にするべきだ、と。

ニューヨークの話題は尽きないので
この辺で。


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2015年10月11日

ニューヨークは歴史的建造物の宝庫

この度、僕のクライアントの店舗が
ニューヨークにオープンした。

1445266620.jpg場所はマンハッタンのソーホー地区。

1800年代後半から建てられた
キャスト・アイアン建築群と石畳が残る
歴史保存地区になっている。

店舗は1900年に建てられた
煉瓦造の建物の改装だ。

1445266885.jpg煉瓦はもちろん残さなければならず、
ニューヨーク市の歴史建造物保存委員会が、
登録建造物へ規制を与えて、保護している。

1910年ギリシャ神殿のように列柱が並ぶ
ペンシルバニア駅が完成したんだけど、
マディソン・スクエア・ガーデン建設のために
1962年取り壊されてしまった。

これが歴史的建築保存運動のきっかけになって、
この反省に立って、1871年に完成したグランドセントラル駅は、
高層ビル建設のための取り壊し、再開発計画を免れた。

1445267385.jpgニューヨーク滞在中は
毎日のように利用したグラセン駅。

古い建物がいかに人を癒すことか。
こういう建築は人類の宝だ。

高層建築は1900年頃から建ち始め、
1920年代にはすでに摩天楼が隣立していたマンハッタン。

マンハッタンの北からバスでずっと南下すれば、
車窓からは1900年初頭の古い歴史的建造物の街並みが見える。

1860年に火災避難口として法令が定められた外部階段が、
街並みに一体感を与えている。

第一次世界大戦の戦場にならなかったアメリカは、
より良い生活を求めた移民を迎え入れる自由の国。

ジョブズのお父さんもシリアからの移民だった。

巨額の賠償金を課せられ急激なインフレに苦しむドイツ。
その一方で人々の欲望が時代を動かし、
大衆社会のルーツとなったマンハッタン。。。

地下鉄工事や高層建築等
移民や黒人の人々が繁栄の20年代を支えた。

1445270198.jpg今でも近代建築の方が少ない印象だ。

そしてタイムズスクエアーは別として
商業看板がほとんどないから
街の景観が美しい。

日本の街中に乱立する野立て看板や電車内の吊り込み広告など
日本人の公共空間に対する美意識の低さを改めて感じる。

西欧では醜い看板を出した会社の製品を買わない
不買運動をすると聞いた。

工業製品の建築や無神経な街並みは
その国の文化を映し出してしまう。



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2014年11月15日

足助の街並み視察

昔横浜で、フェリーチェ・ベアトというカメラマンが撮った
幕末の日本の風景写真を見て、
なんて美しいんだろうと思ったことがある。

外観の仕上げが同じ家屋が連続した街並みは
中世のヨーロッパの街並みの美しさに負けない
世界のどこにもない独自の風景だった。

香嵐渓で有名な足助には、
江戸時代の家屋が多く残る街並みを
保存した地区がある。

201411143751.jpg昔は三河から信州を結ぶ中馬街道の
交易物資の中継点として栄え、
おのずと資本が集まり、有力な豪商が現れた。

街道を挟んで山側は、山に向かって
家屋が立体的に階段状に連なり、

川側も段々敷地を下げつつ
中庭や家屋が連なりながら
川に至るという構成が面白い。

川沿いの石組の街並みは日本でも数少ない風景だろう。

201411143766.jpgしころ葺きの屋根、漆喰塗籠造、
下見板の壁が連なる街並み。

車が入っていけないような小路。
昔の銭湯や映画館も残ってる。


僕は日本独自の貴重な文化財保存の仕事に携わる。

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2013年06月05日

ハワイでオシポフ建築を堪能

今回のハワイ滞在中は、
車で色んな建築を案内して頂いた。

1453634783.jpgなかでもタンタラスの丘に建つ、
ウラジミール・オシポフ設計の
リジェストランド邸は印象深かった。

1950年代の自然素材で建てられた建物の
心地良さは普遍的だ。

高低差を生かした空間構成や
外の自然を取り込む開放性、

装飾を排除したどこか日本的な住宅にも思えて、
とても落ち着ける。

絵画や書籍の中にも東洋の文化が溢れていた。

オシポフは幼少期を日本で過ごしていて、
大工をはじめ建具など日本の職人を連れてきて、
この建築を建てた。

見れば見るほど、
色んな工夫や細かい配慮が見て取れ、

お施主の時間をかけて熟考した
並み外れた熱意に頭が下がる。

例えばリビングのラグを決めるだけで
1年超を要したらしい。

キッチンのワークスペースとしての
見事な機能性のアイデアの集積には敬意を表す。

1453634800.jpg壁に使われたグレーがかった
モンキーポットの木に惚れてしまった。

自然のただ中で、
樹のような威厳と品位を示す有機的建築。

人は労力を注ぐほど、
それを愛して大切にする。

リジェストランドハウスの
心地よい愛着は今も心に刻まれている。


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2011年05月15日

ソウル建築視察

Scan10040.BMP今グローバルに活躍する建築家が
ソウルに押し寄せているんだけど、

仕事が暇になった隙に、ちょっとソウルまで。

一番見たかったのは、ザハ・ハディド。
イラク出身の女性建築家だ。

最近では2010年5月に中国の広州オペラハウスがオープンして、
2012年のロンドン五輪の水泳センターが今建築中。

Scan10041.BMPソウルで建築中の東大門デザイン・
プラザ・パークを見てきたんだけど、

建築物の概念を逸脱した
有機的なフォルムは、

ガンダムのザクのような、直線が一つもない、
建築というより彫刻だ。

これを現実に構築していくために、
職人にどう図面で伝えるんだろう。

構造計画とそこから3次元の曲線のフォルムを作るための肉付け。

Scan10042.BMPドミニク・ペローの梨花女子大学
キャンパスセンターも見てきた。

内部空間は想像と違ってて、
建築は実際足を運ばないと
分からない。

情報を知ることと感じることとは、雲泥の差がある。
そうつくづく感じた旅になった。

そういえば、東大門には日本語で、
隣国日本の被災者へのお見舞いの横断幕があった。

カムサハムニダ。


Time after time


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2010年12月09日

東京建築歩き

PC084239.JPGザ・ペニンシュラ東京のロビーやフロントは
左官による石膏磨きや版築になっている。

6階のスパには
堀木エリ子さんの和紙作品があり、

独創的な曲面のフォルムと
灯りとして透かした質感を観る。

東京オペラシティのアートギャラリーにて、
フランスの世界的建築家ドミニク・ペロー展。

Scan10010.BMP日本での作品、
大阪富国生命ビルがちょうど今日
12月9日グランドオープンらしい。

敷地を建築の素材と考えて、
地形を変容させて、ヴォイドを生み出したり、

建築の壁やファサード、屋根という用語で
定義されない建築、
ランドスケープを形作っていくという考えに触れました。


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ジョサイア・コンドル建築

相田みつを美術館にて、好きな言葉のひとつー
「しあわせはいつも自分の心がきめる」

人と比較して感じるものでもなければ、
何かがないと感じられないものではない。

PC084194.JPGさて、ジョサイア・コンドル建築、
三菱一号館。

昭和43年に解体されたんだけど、
2010年春、忠実に再現されて、


同じ場所に美術館とカフェとして蘇り、
当時の雰囲気が味わえる。

加治屋さんのハンマーひとつで復元された避雷針。
木彫を施した下地に銅板金で成型されたドーマー窓。

江持石小叩き仕上げに彫刻された窓枠。
天然スレート屋根。
階段や窓格子の鋳鉄。

PC084205.JPGひとつひとつ木枠に粘土を叩き締めて
脱型して焼いた、230万個の煉瓦。

それを明治時代の耐震技術である帯鉄を敷設して
イギリス積みで積んである。

江戸時代、丸の内は海だったため
約1万本の松杭が打ち込まれていたけれど、

今回は基礎躯体の上に免震装置を備えている。

カフェとして生まれ変わた
天井高8mの旧銀行営業室は

内部の重厚な木彫の装飾と
漆喰壁の滑らかな肌触り、

白熱灯を柔らかく反射した本物の質感は
やはり魂に響く。

PC084207.JPG美術館では抽象絵画の先駆者である
カンディンスキーと青騎士展がやっていて、

初期の風景画から
色彩と幾何学のリズムに変貌して、
やがて目に見える形ではなく、

精神的なものを色彩で描いていく変遷に
興味深いものがありました。


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2010年11月15日

東京研修親睦旅行

建築士会豊橋支部のバス旅行に参加した。

行きの車中では「ALWAYS三丁目の夕日」。
東京タワーが完成した昭和33年の
東京下町の風景と人情がある。

江戸東京博物館では江戸の町や文化を見学。
原寸の木組みの日本橋があったり、

昭和の貴重な展示もまた
三丁目の夕日とラップする。

PB154201.JPG東京の下町に建つ
スカイツリーの三角形の足元へ。

一番太い鉄骨が直径2.3mで
厚みが10センチなんだとか。

この鉄骨柱1ヶ所溶接するのに、
職人4人で丸3日かかるらしい。

それでも東京タワーのような
4本足を広げた形ではなくて、

634mのタワーの足元としては
スレンダーなプロポーションだ。

自由行動は浅草演芸ホールで落語を楽しんだ。
話芸も出囃子も着物も個性があって、
漫才や曲芸もあっていい時間を過ごせた。

PB144131.JPG夜は屋形船で貸切の宴会。

隅田川を下り、
ブルーライトの東京タワーや
レインボーブリッジ。

台場メモリアルツリーが点灯した
お台場の夜を過ごす。

二日目は今龍馬伝でお馴染みの
岩崎弥太郎の旧岩崎邸へ。

PB154150.JPGここには日本で最初に
建築設計事務所を開設した
ジョサイア・コンドル設計の洋館がある。

地下室付きの木造2階建てで、
イギリス17世紀初頭の
ジャコビアン様式で建てられている。

内部は天井高4.2m、
細部までデザインされた意匠の暖炉や
スチーム暖房機が全館に配備されている。

PB154205.JPGドイツのクロンベルクに行った時の
シュロスホテルを思い出した。

内開き窓の雨じまいのディテール、
ベランダのディテール、
床の木組、金唐革紙の壁等見どころ満載だった。

東武ホテルレバント東京の
24階のレストランから
スカイツリーを見ながらの昼食。

スカイツリーを眺めながら用足しをする。

PB154242.JPGラチストラスとリベットの
東京タワー・特別展望台から
東京の景色を見て、

帰りの車中は「続・三丁目の夕日」に
涙が頬を伝わる。

ヒロミねーちゃんが引き返してきた感動のシーンで、
「ハイ、一旦ビデオを止めさせて頂きま〜す」
というガイドさんのご案内は、記憶に残る旅となりました。


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2010年08月13日

愛知県芸大キャンパス

シンボルである講義棟は、
コルビジェに傾倒した丹下健三の
広島平和記念資料館を思わせて、

シンプルで気持ちいい住宅作品とは違って
近代建築の表現法を組み込んだものだ。

今年に入って新聞に何度か施設整備の記事が載って、
関心を払ってたんだけど、

このプロジェクトに携わった永田先生との出会いも手伝って、
見学会や施設整備ビジョン検討会にも参加して、
今の現状や問題点がわかってきた。

スクラップ&ビルドではなくて、
整備の方策やこれからの維持管理のことなど、
芸術の薫りと共に大切な遺産を持続させたいものだ。

P7112008.JPG実際訪れてみると、
まず丘の上に講義棟が見えてくる。

丘陵の自然の形状をほとんど損なわず、
丘の上にキャンパスが
間を取りながら配置されていて、

街の喧騒から離れて、芸術に勤しむ
緑や空との対話空間といった感じだ。

内部では至る所に
ルイス・カーンを思わせるトップライトの光。

建築の創作の場でもあったかのような
遊びに満ちた建築群だ。

音楽レッスン室の天井の
音響反射板のディテールはユニークで、

外人公舎は廃墟だったけれど、まさに吉村イズム。

旧女子寮はロックフェラー邸の骨格を彷彿させる感じで
机やベットがしっかり造り込んであった。

もしかしたら今しか見られなくなるかもという想いで、
しっかり空間を記憶しようと廻ったのでした。


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2010年08月09日

東京住宅探訪

今回は2日間に渡って3件、
現在お住まいのお宅を見せて頂くという
ご好意に甘えさせて頂いた。

皆さん最寄りの駅まで送迎もして頂いて、
本当に貴重な時間とお気遣いを賜りました。

建築雑誌で目にした僕の好きな住宅の
空間体験ができたことは、
心と体で記憶できるから何よりの宝になる。

何より感じたのは、お施主様のセンスの良さと熱意。

そして建築はお施主様・建築家・職人
この3者による熱と誠の結晶なんだと
改めて感じ入った。

P8072349.JPG夜は思いがけず、
僕が独立する前からの
地元のお施主さんでもあり、

今では公私共に大変お世話になっている
齋藤先生にご馳走になったのでした。


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2010年05月09日

奈良大和路

今年は平城京遷都1300年ということで、
いろんなイベントが開催されているようだ。

うちの親父が奈良出身で、親戚もあるせいか、
京都のようないちげんさん・・・という高い敷居を感じずに、

いつでも帰っておいでという
何か日本人の故郷みたいな感じがして、
肩の力が抜ける。

P5081517.JPG僕のお茶の師匠でもある伊藤先生のご縁で、
今回真生流家元の道場・翠山荘に
伺うことができた。

初代家元の山根翠堂さんの花を生けるという
芸術家としての生き方、

美を愛し、善を楽しみ、真を信ずるという
生き方に影響を受けた僕は、

初代の心を感じたくて、この日を楽しみにしていた。

P5081515.JPGお庭(敷地)は春日大社に隣接していて、
原始林がそのまま借景となっていて、

ここ一帯は志賀直哉の旧邸など、
多くの文人、画家が住まう
静かで風光明媚な界隈だ。

玄関先でお着物の家元が、
どうぞごゆっくりと迎えて下さった。

P5081508.JPG良き天気にも恵まれて、
自然の野山の小径を歩く趣向の
庭の散策を楽しんで、

室内の窓から切り取られた
お庭の緑が綺麗だった。

P5081548.JPG正門を出るとすぐ前の路が、
志賀直哉も好んで散歩をしたという
春日大社へのささやきの小径と続いて、

山藤の名所を最高のタイミングで
訪れることができたようだ。

緑をバックに藤色と白藤の景色に感動。

P5081567.JPG帰りに自ら設計したという
志賀直哉旧居を見学して、

名作「暗夜行路」を書いた
北側採光の書斎の窓からの景色や


サンルームの空間、
夫人室を一番いい場所に配置するなど

なかなか家族思いの良く考えられた間取りに感心して、
大和路の大自然に精神が清められた一日でした。


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2009年03月27日

歌舞伎座

20代になった僕は、吉田五十八の建築を体験して鳥肌が立った。

人生の大半は仕事の時間だから
僕は好きなことを仕事にして過ごしたいと思った。

品があって艶のある雰囲気はどこから来るのか。
見学が可能なものはすべて出掛けて、実測もした。

実際に携わった大工棟梁の処に伺って、
原寸図や施工図をお借りして、トレースした。

DSCN1247.JPG吉田五十八の作品に
東京の銀座にある歌舞伎座がある。

あそこは音響も素晴らしくて、
日本文化の薫り・雰囲気がある。


僕は鳴り物の音色も好きで、
いろんな演目の歌舞伎を楽しんできた。

Scan10023.JPG元は岡田信一郎の設計で、戦災で閉鎖したものを

吉田五十八が元の躯体を生かして
昭和26年に修復設計し、現在の形で50年以上も
まさに歌舞伎の殿堂として親しまれて来た。

2002年には国の登録文化財にも指定されている。

その歌舞伎座が耐震性やバリヤフリーの問題等で
建て替えられるというニュースにショックを受けた。

平成21年1月から歌舞伎座さよなら公演だなんて・・・。
22年4月で閉場した後は29階建ての超高層ビルになってしまう。

京都の南座のように、せめて外観だけでも
そのままに保存する考えはないのだろうか。

日本は産業開発を優先して、歴史の厚みや文化を捨ててしまう。


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2008年12月07日

東京まんぷくツアー2

・・・そして車は外苑へ。黄金に輝くいちょう並木。
一番いい時に来たねとMさん。

Mさん宅に車を停め、なんと徒歩1分で・・・

DSCN2206.JPGプラダ。
あの北京オリンピックの鳥の巣を設計した
H&deMだ。

世界中でガラスウォールの建築は
たくさんあるけど、部分的にガラスを
膨らませたり、へっ込ませたり、

安土忠久さんの吹ガラスみたいに
温かみのあるガラスのオブジェだった。

内部も斜め格子に同調させた筒を導入することで
空間のボリュームにメリハリをつけていた。

DSCN2183_r1.JPG隈研吾さんのONE表参道、
伊東豊雄さんのTOD'S、

安藤忠雄さんの表参道ヒルズは
内部空間がいい。

表参道の傾斜に合わせてB3Fから3Fまで
スパイラルに吹抜け内部を歩けるようになっていて、

吹抜け部分にB3から1Fまでを階段で結んでいる。

楽しい表参道のけやき並木の散歩道を歩いて
Mさん宅に戻り、シネマックスの3管プロジェクターに

140インチのスクリーン、音と画の大迫力。
クオリティーは映画館をはるかに超える。

お腹が空いてきたので
Mさん行きつけの中華レストランへ。

上品なお味で次から次へと出てくる。
このツアーの名前は?とMさん。

一日の最後はきみまろのライブで腹をかかえて笑って
顔の筋肉が疲れました。

今日はみんな有難う。


司建築工房

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